ニュージーランドフラウンダー Sand flounder
最大 Max size: 全長 46cm TL
生息層 Depth range: 0m-100m


●形態・特徴: ひし形。体色は有眼側が茶色から灰色、無眼側は白色。 鱗ははっきりとは見えない。平均サイズは全長25cm〜40cm。最大で46cmになる。産卵は水深30mから50mの深場で行われ北島ではその期間が長く3月から12月まで、南島では春先の短い期間に行われる。幼魚は浅い湾内の海溝や平らな泥場に移動してくる。成長が非常に早く2年で成熟し、3年で30cm以上にまでなる。日中はあまり活動せず完全に砂の中に隠れていたり、色を変えて擬態化している事が多いが、夜間は活発に動きカニやワーム、小さな貝などいろいろな物を捕食する。腹鰭2基のうち有眼側は臀鰭とつながり、無眼側は退化して無くなっている。

●生息環境: ニュージーランド全水域に分布。湾内や汽水域、泥の多いエリアを好む。時には大陸内の淡水域にまで侵入する。夏から秋にかけて非常に浅い場所に上がってきて主にカニを捕食し、冬は深い場所に移動する。

●釣り: セットネットでの捕獲、モリによるスピアフィッシングの対象魚としてポピュラー。特に春先から秋にかけ水中ライトを使ったモリ突きは手軽で多くの人に愛されている。持ち帰るには規定のサイズである「体長25cm以上」という条件を満たしていなければならず、数mmでも違反した場合の罰金が$500と高い。サイズに関する規定は毎年見直され地域によっても異なるので釣りに行く前に調べておくことが無難だ。オークランド周辺では西側のマヌカウ湾でも東側のワイテマタエリアでも生息しているが絶対数は少なく、モリ突きで捕獲される約98%はイエローベリーフラウンダーで残り2%程度がサンドフラウンダーになっている。シーズンは深場に移動する産卵期を除いた12月から3月の夏場。

●食味: 商業的にも多く捕獲されておりオークランドではスーパーマーケットや鮮魚店で一般的に目にするカレイ科の魚。白身で淡白であるが少しだけ泥臭というかクセがある。刺身で食べる場合は気になる人もいると思うが、それが独特の味わいで好きだという人もいる。また火を通した料理、甘辛い煮付けや丸揚げは絶品。丸揚げは皮が香ばしく、身がふっくらしっとりしており、またヒレがパリパリになって特に美味い。



23rd February 2010 Pine Harbour, 15km east from Auckland City 全長32cmTL

9th October 2007 Fish Mart(Fish Shop), Auckland 全長25cmTL

9th October 2007 Fish Mart(Fish Shop), Auckland 全長26cmTL