アブラツノザメ Spiny Dogfish
最大 Max
size: 全長 160cm TL
生息層 Depth range: 0m-900m
●形態・特徴: 卵胎生で妊娠期間は18〜22カ月、知られている脊椎動物の中で最も長い。成長は遅く、20〜30cm程度で生まれた子供が60〜70cmになるのに10年以上、1mに達するのに40年かかる。出産は冬で、南島の港では11月に産まれてまもない30cm〜40cmほどの幼魚が多く釣れる。胸元には栄養の詰まった袋がつながっていた痕跡が見られる。平均寿命は30年ほどで最大80年生きるといわれる。最大で160cm
9kgにまで成長する。
●生息環境: 生息水深帯は0m〜900m以深で全世界の寒帯から温帯域の大陸棚斜面に分布し、主に水深70m〜150mの水底で見られる。サメ類の中で最も分布海域が広く、最も個体数も多く、最も利用されている事で有名な種。
●釣り: 南島や北島西海岸では釣れるが北島北東部の暖かい水域では見ない。
●食味: セブンイレブンのおでん等に入っている青森県の名物ぼたんちくわは、元々アブラツノザメの加工食品であった。昔に比べ現在ではアブラツノザメの漁獲量が減りスケトウダラやホッケのすり身をベースに作られている。食用のサメの中でも商品価値が高く、クセが無いのでどんな料理にも合う。煮付が特に有名でサメの中で最も美味いとも言われる。
●その他: 成長が遅いことや、大量に獲られることから、漁獲資源量の減少が懸念されている。