マスノスケ Chinook salmon

●形態・特徴:  Coleridge湖に見られるような一生を湖で過ごすタイプのものと、川で産まれ降海し2年から5年で遡上してくるものがいる。夏から秋にかけて川に戻り4月〜5月にかけて数千個の卵を産む。

●生息環境: Coleridge湖に見られるような一生を湖で過ごすタイプのものと、川で産まれ降海し2年から5年で遡上してくるものがいる。一般的に遡上は3年から4年目の成魚。夏から秋にかけて川に戻り4月〜5月にかけて数千個の卵を産む。1900年代に南島のティマルとOmaruの間にあるWaitaki川で放流が始った。当初はWaitaki川周辺のほんの一部の川にしか戻って来なかったが、徐々に広がりをみせカイコウラの南のWaiau川からダニーデン南のClutha川にまで広く数多く戻ってくるようになった。南島西側や北島でも数は南島東側に比べ多く無いが川に戻ってくるようになってきている。さらに2014年2月12日にスチュワート島のサーモンファームから100,000匹以上のサーモンが逃げ出しブラフ周辺の河口でサーモンが確認されている

●釣り: 夏から秋にかけて遡上してくるのを河口でスプーンを使った釣りをするのが一般的。釣るのにはライセンスが必要なので注意したい。スチュワート島のサーモンファームから逃げ出したサーモンによってさらに遡上してくる川が増えるかもしれない、生態系的にはマイナスだが釣り人には嬉しい話かもしれない。

●食味: ニュージーランドで養殖されているサーモンは非常に人気が高く、ごく一般的にどこのスーパーマーケットでも売られている。特に脂ののったサーモンを交配していっているためトロッとした濃い脂分を多く身に含み味わい深い。寿司刺身やスモーク、ステーキ、ムニエル等で食べられる事が多くレストランのメニューでもよく目にする食材だ。塩鮭にして焼いたサーモンを入れたおにぎりは日本の塩鮭とはまた違った味わいがあって美味い。



●養殖: ニュージーランドは養殖が盛んで南島の北部マールボロ地方が5つの養殖場を持ち64%、南島中部地方のカンタベリーがアカロアの海での養殖場とテカポ湖周辺の淡水養殖で4%、スチュワート島など南島最南端のサウスランドが2つのファームで32%の生産量を誇る。淡水養殖は海のものに比べ脂ののりが良く無いので市場での価値がやや劣る。

●その他: 別名、キングサーモン、チヌークサーモン



5th March 2014 Big Glory Bay, Stewart Island 60cm Farming type 養殖魚

30th March 2011 Sea-run type 降海型

30th March 2011 Farming type 養殖魚が川に逃げ出した個体

29th December 2007 Auckland Fish Mart 40cm Farming type 養殖魚